外国 為替 取引 と は

利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは

利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは
「5段階利益管理」の利益5】
「商品ごと営業利益」って、なあに?" />
木下勝寿(Katsuhisa Kinoshita)
株式会社北の達人コーポレーション代表取締役社長
1968年、神戸生まれ。株式会社リクルート勤務後、2000年に北海道特産品販売サイト「北海道・しーおー・じぇいぴー」を立ち上げる。2002年、株式会社北海道・シー・オー・ジェイピーを設立(2009年に株式会社北の達人コーポレーションに商号変更)。
2012年札幌証券取引所新興市場「アンビシャス」、2013年札幌証券取引所本則市場(通常市場)、2014年東京証券取引所の市場第二部(東証二部)、2015年東証一部と史上初の4年連続上場。2017年、時価総額1000億円。2019年、「市場が評価した経営者ランキング」第1位(東洋経済オンライン)。日本政府より紺綬褒章7回受章。
「びっくりするほどよい商品ができたときにしか発売しない」という高品質の健康食品・化粧品で絶対に利益が出る通販モデルを確立。「北の快適工房」ブランドで、機能性表示食品「カイテキオリゴ」やギネス世界記録認定・世界売上No.1となった化粧品「ディープパッチシリーズ」などヒットを連発。売上の7割が定期購入で18年連続増収。ここ5年で売上5倍、経常利益7倍。利益率29%は、上場しているおもなEC企業平均の12倍の利益率。株価上昇率日本一(2017年、1164%)、社長在任期間中の株価上昇率ランキング日本一(2020年、113.7倍、在任期間8.4年)。日本経営合理化協会セミナー「『北の達人』他社を突き放す5つの戦略」は、参加費4万円超ながら327人が受講。本書が初の著書。
【株式会社北の達人コーポレーションHP】
https://www.kitanotatsujin.com/ 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは
【ツイッターで最新情報配信中】
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BtoBとはなにか、取引形態別の特徴を押さえたマーケティング戦略

その数ある分類法の中でも近年定着しつつあるのが、「取り引きする相手」によってビジネスモデルを切り分ける方法だ。例えばBtoB(ビートゥービー)という言葉は、誰もが一度は耳にしたことがあるだろう。これは、取引先によって会社を分けたときの呼び方のひとつで、企業法人(Business)を対象として事業や商取引を行う企業は「BtoB(Business to Business)企業」であり、その取引形態(ビジネスモデル)そのものをBtoBと呼ぶ。メディアなどによってはtoを2(two)に置き換えてB2Bと表現することもあるが意味は同様だ。

また、BtoBの他にBtoC(ビートゥーシー)という言葉もよく聞くが、こちらは個人の消費者(Customer)を取引先とするのでBtoC(Business to Customer)というわけだ。

さらに最近では個人が個人を相手に商取引をするという事業形態も増加していて、こちらはCtoC(Customer to Customer)となる。事業主体も企業や法人に限らないわけで、つまり、「事業主体が誰か」と「取り引きする相手が誰か」ということの組み合わせにより、あらゆるはいくつかのビジネスモデルに分類することができるということになる。

BtoBとは?

□BtoBの基礎

○BtoBをとりまくビジネスモデル

ビジネスモデル 誰が 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは 誰に
BtoB(Business to Business) 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは 企業が 企業に
BtoC (Business to Consumer) 企業が 一般消費者に
BtoG (Business to Government) 企業が 行政や公的機関等に
BtoE (Business to Employee) 企業が 自社の従業員相手に
CtoC (Business to Consumer)個人が 個人に
GtoC(Government to 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは Consumer= Citizen)行政が 一般消費者(市民)に
DtoC(Direct to Consumer)メーカーが 直接消費者に
BtoBtoC(Business to Business to Consumer)企業が 企業と個人とを結びつける

○BtoBとそれ以外のビジネスモデルの違い

BtoBでモノはどう買われるのか? 購買のフローとマーケティングの必要性

□BtoBにおける購買者の特徴

○企業や法人は消費者とは異なる視点で、製品やサービスを見ている

□なぜBtoBマーケティングが必要なのか?

○日本では重視されてこなかったBtoBマーケティング

○BtoBマーケティングで新しいチャネルにアプローチ

□BtoCマーケティングとの違いでBtoBマーケティングを知る

○BtoBとBtoCの異なる点

□代表的なBtoBマーケティングサイクルとは?

○マーケティングサイクルの8プロセス

BtoBマーケティングの実際と成功させるポイント

□BtoBマーケティングの始め方・進め方のコツ

○BtoBマーケティングの立ち上げ期に気をつけるべき5つのポイント

ポイント1:マーケティング担当の責任と役割の明確化
ポイント2:マーケティング担当と他部署との情報共有・データ連携
ポイント3:オンラインとオフラインの連携
ポイント4:KPIの算出工数を削減する工夫
ポイント5:コンテンツ作りの連携・体制強化

□BtoBマーケティング成功の4ポイント

○BtoBマーケティング成功の4つの鍵

○BtoBマーケティングで押さえるべきポイント

2. 正しいタイミングで提供する
ニーズが明らかになったとしても、予算を確保して購入できる環境が整わなければ受注に結びつかないため、顧客がどういう状態であるのかタイミングを見極めることが重要となる。

3. ロイヤリティーを高める 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは
従来、ロイヤリティーとは営業担当が顧客のもとに何度も通うことで関係性を高めながら育んできたものである。しかしBtoBマーケティングを導入することで、より効果的にロイヤリティーを高めることが可能だ。 ロイヤリティーが高い状態で商談に入ることができれば、受注までスムーズに進むことができる。

4. キーマンをおさえる
そして最後に、BtoBマーケティングで重要なポイントとなるのがキーマンだ。

○BtoBマーケティングの失敗例

・キーマンと接触できていない
たとえば展示会を開催しても、製品やサービスの購入に権限がない若い社員たちばかりが情報収集や勉強のために参加しているのではキーマンにたどり着くことはできない。 長期的な戦略として、そのような参加者を見込み客へと確実に育成できるという確証があれば別だが、それでも展示会の運営コストや割いたリソースなどを考えれば効率が悪い。直接意志決定者に働きかけることのできる情報提供の手段を考案すべきだ。

・業界特有の情報収集ルートを把握できていない
もうひとつ、よくある失敗例としては、業界特有の情報収集ルートを把握できなかったという場合がある。 例えば、IT業界であれば、webを利用した情報収集が当たり前だが、製造業における部品メーカーなどは、出入りの営業担当者や業界向け展示会、あるいは業界誌など、リアルな世界からの情報収集がまだまだ主流だ。 こうした業界で新規顧客を開拓するためにオウンドメディアを立ち上げても効果は期待できない。それぞれの業界にあった情報提供が必要となるのだ。 。

BtoBでのマーケティング成功事例

○BtoBマーケティング活動における成功の定義とは?

○BtoBマーケティングの成功事例

・A社のケース:オウンドメディアの活用でPVが飛躍的に増加
<概要>
インターネットを通じたM&A仲介を行っているA社では、それまで自社ホームページに情報を掲載することを主体とした販促活動を行ってきた。しかしBtoBマーケティングで徹底的リサーチした結果、掲載されている情報が営業に結びつく内容になっておらず、改善が必要なことが判明した。

・B社のケース:ペルソナの再設定で市場シェアを拡大
<概要>
業務用家電メーカーのB社では法人向け空調機の市場シェアが頭打ちとなっていた。そこでBtoBマーケティングを駆使して、架空の顧客であるペルソナ像を徹底的に再設計。架空ではあるが具体的な社名と事業内容を持った顧客企業の経営者をペルソナとして設定し、数多くの企業にアンケートを実施した。それらをペルソナの正確にフィードバックして、より現実的なペルソナを設計し直しことで、市場シェアの拡大に成功した。

○BtoBマーケティングの失敗事例

・X社のケース:主力市場に高級ブランドを投入するも撤退
<概要>
家庭用家電メーカーのX社では低価格化が進んでいる主力製品の市場にあえてBtoBマーケティングの手法を活用して高級ブランドを販売。それまでの知名度を生かしてブランド力で販売活動を行ったが、思ったように売上が伸びず市場を撤退した。

【会社の弱点が一発でわかる
「5段階利益管理」の利益5】
「商品ごと営業利益」って、なあに?

株式会社北の達人コーポレーション代表取締役社長
1968年、神戸生まれ。株式会社リクルート勤務後、2000年に北海道特産品販売サイト「北海道・しーおー・じぇいぴー」を立ち上げる。
2002年、株式会社北海道・シー・オー・ジェイピーを設立(2009年に株式会社北の達人コーポレーションに商号変更)。
2012年札幌証券取引所新興市場「アンビシャス」、2013年札幌証券取引所本則市場(通常市場)、2014年東京証券取引所の市場第二部(東証二部)、2015年東証一部と史上初の4年連続上場。2017年、時価総額1000億円。2019年、「市場が評価した経営者ランキング」第1位(東洋経済オンライン)。日本政府より紺綬褒章7回受章。
「びっくりするほどよい商品ができたときにしか発売しない」という高品質の健康食品・化粧品で絶対に利益が出る通販モデルを確立。「北の快適工房」ブランドで、機能性表示食品「カイテキオリゴ」やギネス世界記録認定・世界売上No.1となった化粧品「ディープパッチシリーズ」などヒットを連発。売上の7割が定期購入で18年連続増収。
ここ5年で売上5倍、経常利益7倍。利益率29%は、上場しているおもなEC企業平均の12倍の利益率。
株価上昇率日本一(2017年、1164%)、社長在任期間中の株価上昇率ランキング日本一(2020年、113.7倍、在任期間8.4年)。日本経営合理化協会セミナー「『北の達人』他社を突き放す5つの戦略」は、参加費4万円超ながら327人が受講。『売上最小化、利益最大化の法則』(ダイヤモンド社)が初の著書となる。

【コロナ禍に負けない盤石経営の 秘密 は、
「 売上を下げる 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは 」ことにあった!?】

株価上昇率日本一 (1164%) の超効率経営!
◎会社の弱点が一発でわかる「 5段階利益管理表 」を初公開!
史上初! 無一文から一代で 4年連続上場
◎不況下では、 売上10倍はリスク10倍
売上を半減させ、利益を1.5倍、利益率を3倍 にする方法
◎売上ゼロでも生き残れる「 無収入寿命 」をつかめ!
◎組織全体にコスト意識が芽生える「 たった1つの方法 」とは
◎少数精鋭集団で他を突き放す「 5つの戦略 」を完全網羅! 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは
「市場が評価した経営者ランキング」第1位 (東洋経済オンライン)
◎無一文から売上100億・利益29億円( 利益率29%
◎これまでは、売上が上がれば利益が上がるが常識だった。
これからは「 売上最小化、利益最大化 」がキーワードになる!

これまでは、「売上最大化、利益最大化」が常識だった。
これからは、「売上最小化、利益最大化」が常識になるかもしれない。
「 株価上昇率日本一(1164%)の超効率経営 」
「 従業員一人あたり利益がトヨタ、NTT、三菱UFJ、KDDI、三井住友FGより高い 」 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは
「 新卒初任給は日本で2番目(2021年実績)の高さ 」
という「北の達人コーポレーション」木下勝寿社長、
初の著書『売上最小化、利益最大化の法則──利益率29%経営の秘密』
が発売たちまち5刷。中国、台湾、ベトナムからも翻訳オファー。日経新聞にも2回掲載された。
「びっくりするほどよい商品ができたときにしか発売しない」
という圧倒的な商品開発でヒットを連発。
「 会社の弱点が一発でわかる“5段階利益管理表” 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは 」
「 売上を半減させ、利益を1.5倍、利益率を3倍にする方法 」
「 売上ゼロでも生き残れる“無収入寿命” 」
「 組織全体にコスト意識が生まれるたった一つの方法 」
を記念すべき初の書籍で惜しみなく公開し、
「不況下では、売上10倍はリスク10倍」と断言する木下社長を直撃した。

【会社の弱点が一発でわかる<br /></p>
<p>「5段階利益管理」の利益5】<br />「商品ごと営業利益」って、なあに? Photo: Adobe Stock

【利益5】商品ごと営業利益

【会社の弱点が一発でわかる<br /></p>
<p>「5段階利益管理」の利益5】<br />「商品ごと営業利益」って、なあに?
木下勝寿(Katsuhisa Kinoshita)
株式会社北の達人コーポレーション代表取締役社長
1968年、神戸生まれ。株式会社リクルート勤務後、2000年に北海道特産品販売サイト「北海道・しーおー・じぇいぴー」を立ち上げる。2002年、株式会社北海道・シー・オー・ジェイピーを設立(2009年に株式会社北の達人コーポレーションに商号変更)。
2012年札幌証券取引所新興市場「アンビシャス」、2013年札幌証券取引所本則市場(通常市場)、2014年東京証券取引所の市場第二部(東証二部)、2015年東証一部と史上初の4年連続上場。2017年、時価総額1000億円。2019年、「市場が評価した経営者ランキング」第1位(東洋経済オンライン)。日本政府より紺綬褒章7回受章。
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【株式会社北の達人コーポレーションHP】
https://www.kitanotatsujin.com/
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【利益1】売上総利益(粗利)
【利益2】純粗利(造語)
【利益3】販売利益(造語)
【利益4】ABC利益
【利益5】商品ごと営業利益

最後の5つ目の利益が「商品ごと営業利益」だ。

商品ごと営業利益=ABC利益-運営費

これは、ABC利益(利益4)から運営費を引いて求める。

運営費=販管費-注文連動費-販促費-ABC

【会社の弱点が一発でわかる<br /></p>
<p>「5段階利益管理」の利益5】<br />「商品ごと営業利益」って、なあに? 図表22

ABC利益1720万円-運営費700万円=商品ごと営業利益1020万
*商品ごと営業利益率10

ABC利益550万円-運営費420万円=商品ごと営業利益130万
ABC利益580万円-運営費210万円=商品ごと営業利益370万
ABC利益590万円-運営費70万円=商品ごと営業利益520万

こうして見ると、利益に貢献する商品、そうでない商品が一目瞭然になる。

◎商品1 売上6000万円 商品ごと営業利益130万
*商品ごと営業利益率2

◎商品2 売上3000万円 商品ごと営業利益370万
*商品ごと営業利益率12

◎商品3 売上1000万円 商品ごと営業利益520万
*商品ごと営業利益率52

ここまで挙げた5つの利益のシェア、つまり「1.売上総利益(粗利)率」「2.純粗利率」「3.販売利益率」「4.ABC利益率」「5.商品ごと営業利益率」に着目すると、極端に利益率が低いところがある。

【会社の弱点が一発でわかる<br /></p>
<p>「5段階利益管理」の利益5】<br />「商品ごと営業利益」って、なあに? 図表16

実は利益を最も出している最優良商品である。

まさにあなたの会社の弱点が一発でわかるのだ。

また、弱点がわかるだけではなく、「強み」もわかる。

【著者からのメッセージ】

私が経営する「北の達人コーポレーション」は売上約100億円、営業利益約29億円(2020年2月期)。
営業利益29億円の会社は珍しくないが、業界内では「営業利益率29%はかなり高い」と言われる。

実際、日本のeコマース専業上場企業の中では、2021年2月期はやや落ち込んだものの、営業利益率は依然トップだ。
従業員一人あたり利益」は、トヨタ自動車、NTT、三菱UFJフィナンシャル・グループ、KDDI、三井住友フィナンシャルグループより高い。

また、利益率の高さは、
「商品の原価率が低いせいではないか」
「社員の給料が安いためではないか」
と言われることがある。

しかし、原価率は業界標準の2~3倍かけており、新卒初任給は日本で2番目(2021年実績)の高さだ(日本経済新聞「初任給ランキング2021」)。

私は創業以来、利益重視の経営をしてきた。

本書では、手元資金1万円からスタートした事業が、売上100億円、利益29億円となった秘密、高利益体質になったノウハウを初めて公開する。

そのためには、会社の全活動が利益につながっているかを把握する必要がある。

それが「5段階利益管理」という独自の手法だ。

私は20年間、毎月、「5段階利益管理表」を見ながら業務改善を行い、強い会社をつくってきた。

机上の空論ではなく、具体的なノウハウを紹介するので、うまく取り入れれば、あなたの会社は高利益体質に変わる。
どんな業種でも、拠点が大都市でも地方でも、実践可能だ。

第1章では、なぜ売上より利益が大切かを説明する。

当社はそうした事態に備え、「無収入寿命」をのばす戦略を取ってきた。

無収入寿命」とは、売上ゼロになっても経営の現状維持ができる期間を指す。
減給などのコスト削減なしで全従業員の雇用を維持し、家賃を支払い、その間に会社を立て直す。
ここでは、売上ゼロでも生き残れる「無収入寿命」のつかみ方を紹介する。

第2章では、売上OSが利益OSに変わる! 売上最小化、利益最大化の法則に触れる。

だからこそ、売上と利益をセットで管理する経営方式を採用しなくてはならない。

よって、今回のようなコロナ禍にも負けない盤石経営のために、「 売上を下げることで利益を増やす 」という経営手法も紹介する。

そこで私自身が社員に行っている研修「何のために利益を出すのか」を実況中継する。

第3章では、会社の弱点が一発でわかる「5段階利益管理」について解説する。

利益に貢献している商品、していない商品がはっきりした
事業部ごとに5段階利益管理をやった結果、どの事業部がうまくいっているかがわかった
それまでコストをひとまとめに考えていたので、目からウロコだった

第4章では、小さい市場で圧勝する商品戦略を紹介する。

年々、高品質商品でロングセラーを狙うビジネスモデルが主流になってきているが、当社の定期購入(サブスクリプション)による売上比率は約7割。これが利益を生み出す源泉になっている。

第5章では、利益率29%を実現する販売戦略に触れる。

販促費をかければ売上は上がる。だが、かけすぎると利益は減る。
そこで「CPO(Cost Per Order:一件受注するのにかかるコスト)をマネジメントする方法」をお伝えする。
さらに、 売上を半減させ、利益を1.5倍、利益率を3倍にする方法 を解説する。

第6章では、ファンの心をつかんで離さない「演歌の戦略」(顧客戦略)を紹介する。

「モノが売れる」と「モノが売れ続ける」とは違う。

商品に興味のある人だけにアプローチし、一度買っていただいたお客様とは一生おつき合いする「演歌の戦略」を初めて公開する。

第7章では、未経験者でも利益を上げ続ける人材戦略に触れる。

未経験者や新入社員を即戦力化する業務体制のつくり方、組織全体にコスト意識が芽生える「たった一つの方法」について紹介する。

第8章(終章)では、売上1000億・利益300億円を実現する戦略を紹介する。

私は社長業とマーケティング責任者を兼務している。
経営直結型のマーケティングを行い、マーケティング数字はすべて経営数字に直結する。
圧倒的なデータ量、各ウェブ広告メディアのアルゴリズム、ユーザー状況を徹底分析することで、商品開発と効果的な広告宣伝が両輪となり、これまで高収益を上げてきた。

本書は私にとって初の著書となる。

この本を読んだ人が1円でも多く利益を増やし、1円でも多く納税することでこの国の発展につながることを願って書いた。
そのために、当社が高収益を上げる秘密を、出し惜しみすることなく公開することを、ここに約束する。

「2021年 スタートアップ・ベンチャー業界人が選ぶビジネス書」大賞受賞! 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは
発売たちまち第6刷! 中国・台湾・ベトナムから続々翻訳オファー、
日経新聞掲載
【おもな目次】
◎第1章:利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは 売上ゼロでも生き残れる「 無収入寿命 」という考え方
◎第2章:売上OSが利益OSに変わる! 売上最小化、利益最大化の法則
◎第3章:会社の弱点が一発でわかる「 5段階利益管理 」
◎第4章:小さい市場で圧勝する 商品戦略
◎第5章:利益率29%を実現する 販売戦略
◎第6章:利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは ファンの心をつかんで離さない「 演歌の戦略 」
◎第7章:未経験者でも利益を上げ続ける 人材戦略
◎第8章:売上 1000億・利益300億円 を実現する 戦略

【ダイヤモンド社書籍編集部からのお知らせ】

【会社の弱点が一発でわかる<br /></p>
<p>「5段階利益管理」の利益5】<br />「商品ごと営業利益」って、なあに? 木下勝寿:著
定価:1980円
発行年月:2021年6月20日
判型/造本:四六並製、336ページ
ISBN:978-4-478-11312-7
『売上最小化、利益最大化の法則――利益率29%経営の秘密』

【第1章】売上ゼロでも生き残れる「無収入寿命」という考え方
■1 何事にも動じない盤石な会社に生まれ変わる
不況とは無縁の経営を行う3つの方法
売上ゼロでも現状維持できる「無収入寿命」とは
「無収入寿命」をのばす4つの考え方
松下式「ダム経営」と「無収入寿命」の関係
無収入寿命を正確に算出する
無収入寿命目標を達成する裏技

■2 手持ち資金ゼロからの出発
中3の公民の授業で習った会社のつくり方 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは
ネット通販で起業した3つの理由
なぜ、北海道の特産品を扱ったのか
資本金1万円、PC1台でスタート
取り込み詐欺で全財産喪失!
「無収入寿命0か月」と無一文からの再出発

【第2章】売上OSが利益OSに変わる! 売上最小化、利益最大化の法則
■1 売上と利益をセットで管理する思考法
売上は上がっても利益が上がらない理由
同じ利益なら売上は少ないほうがいい
売上が少ないほうが経営が圧倒的に安定する理由 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは
売上10倍は「リスク10倍」を意味する

■2 利益体質の会社をつくり史上初の4年連続上場
メルマガ発行数は3倍なのに、売上は1.3倍のワケ
「多産多死」から「少産少死」の経営へ
矢沢永吉に触発された「D 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは to C」×「サブスクリプション」モデル
利益は目的、売上はプロセス
東証一部上場に売上と従業員数は関係ない

■3 新入社員に社長がしている「利益」の話
お金を儲けることは不道徳か
稼いでいる会社は多くの人に役立っている
そもそも利益とは何か
利益を上げた会社は何をすべきか
従業員一人あたり利益対決!
「北の達人」vs「トヨタ」「NTT」「三菱UFJ」「KDDI」「三井住友」では、どっちが高い?
売上OSを「利益OS」にする

【第3章】会社の弱点が一発でわかる「5段階利益管理」
■1 売上は高いが利益は低い商品、
売上は低いが利益は高い商品の見分け方
「隠れコスト」が見える化され、利益体質になる「5段階利益管理」
商品別に利益を確認する
【利益1】売上総利益(粗利)
【利益2】純粗利(造語)
【利益3】販売利益(造語)
【利益4】ABC利益
【利益5】商品ごと営業利益

■2 5段階利益管理の導入法
利益の分類はどうするか
5段階利益管理の経費項目を決める
経営者が率先して導入し、月次で共有する

【第4章】小さい市場で圧勝する商品戦略
■1 品質重視、ロングセラーを狙う商品開発
ビジネスモデルを「特産品」から「健康食品」に変えた理由
「長年の苦痛から解放される喜び」に大反響
基本方針に「新規事業、新商品開発を行うときは必ずGDPが上がること」と書き込む
小さな市場で圧勝する戦略
「品質」に集中する理由
「生活者の観点での品質」を評価する750項目
徹底的な落下テストで破損原因を追及
当社基準でNGなら発売中止
全役員・従業員で1か月使って最終チェック

■2 サブスクリプション(定期購入)を促す秘策
効果を感じない盲点は「使い方」にあり
知識ゼロを逆手に取ったマニュアルづくり
おいしいものでも、食べ方を間違えたらおしまい
最終的には、社員がその商品にほれ込めるかどうか
10億円の商品を10個つくって売上100億円の発想

【第5章】利益率29%を実現する販売戦略
■1 「上限CPO」と「時系列LTV」をマネジメントする発想法
上限CPOは「ここまでかけていい」販促費
「時系列LTV」とは顧客が生涯を通じて企業にもたらす利益
なぜ、商品×広告媒体ごとに「時系列LTV」を出すのか
上限CPOを厳守する

■2 CPOと新規顧客獲得件数の相関性をどう見極めるか
営業すればするほど顧客は増える?
「イノベーター理論」に見る顧客獲得戦略
最適「上限CPO」の算出法と9割の社長がハマる罠
広告投資バランス指標で「機会ロス」「採算割れ」をチェック

■3 売上最小化、利益最大化の法則
売上半減でも、利益1.5倍、利益率3倍
上限CPOを決め、それ以上は広告を出さない
採算が合わない時間帯の広告は全部やめる
「親広告」と「子広告」のマネジメント法
たった8文字追加しただけで売上1.5倍

【第6章】ファンの心をつかんで離さない「演歌の戦略」
■1 目立つプロモーションはメリットゼロ
「売れる」と「売れ続ける」は違う
テレビ取材が殺到した理由
比較検討されたうえで選ばれる商品を
なぜ、ブームが去っても定期購入されるのか
行列のできる店が成功したと言えない理由
プロモーションは目立たないほうがいい
知名度がなくても実力があれば売れる

■2 必要な人だけに広告を届ける「マーケティングファネル」の思考法
D to Cを制する「マーケティングファネル」とは
1億円の認知コストで10億円の利益
「誰に、何を、どう、伝えるか」の「何を」がクリエイティブのカギ

■3 一回買ってくれた人とは一生つき合う
お客様に愛され続ける「演歌の戦略」とは
毎日30分、ファンにバースデーコメントを書くGLAYの戦略
社内に「商品カウンセリング課」をつくった理由
AKB48も「演歌の戦略」で大ヒット

【第7章】未経験者でも利益を上げ続ける人材戦略
■1 未経験者でもすぐ成果が挙がる業務改善
他の東証一部企業と「北の達人」との違い
「ABC利益率」を把握し、新卒を即戦力化する
パンクで痛感したオペレーションの大切さ
セル方式、ベルトコンベア方式のメリットとデメリット
総合職社員中心とアルバイト・一般職社員中心では組織のつくり方は異なる
カスタマー部門の改善ビフォー・アフター
未経験でも入社1週間で即戦力化する方法
優秀な人がくるように会社を大きくする成長スパイラル
改善の第一歩は、鳥の目で業務を俯瞰すること
部下を変えようとしない。作業を変えよう

■2 優秀な人材の見極め方
求人広告「しゃべらない接客業」への意外な反応
「IQ130」の人材を採る方法
仕事に対する価値観は多種多様と思い知った倉庫アルバイトでの会話
「給料が1万2000円高い」より「ランチ無料」が響く人

■3 社員と会社の理念を共有する
「GOOD&NEW」の何が効果的か
人を育てる毎朝30分の「クレド」の習慣
人は同じ時間に同じ内容を6回聞くと理解する

■4 組織全体にコスト意識が芽生える「コスト削減キャンペーン」
月間150万円、年間1800万円のコストを削減した秘策
「応接室の花は2万円の赤字」仮説を検証する
1億円のコストダウンをする方法
「コスト削減キャンペーン」の真の狙い

【第8章】売上1000億・利益300億円を実現する戦略
■1 徹底的に無駄を排除するデジタルマーケティング戦略
「数値化」と「ターゲティング」
ウェブ集客を内製化する4つのメリット
AIを活用したデジタルプロダクトマーケティング
AIにできること、人間にできること
ターゲットにピンポイントで訴求する方法
サイコグラフィックデータで「購買理由」がまるわかり
三方よしの「ハッピートライアングル」を目指そう

■2 日本を代表する次世代のグローバルメーカーとなる
D to Cの代表格として世界ブランドに
アメリカのアマゾンで日本発の商品を売る
リアルとネットのマーケティング調査法
企業の成長段階に応じた利益戦略
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VUCAの時代に求められる組織能力「ダイナミック・ケイパビリティ」とは | 企業のサステナビリティ経営・自治体の町づくりに役立つ情報が満載!

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一方「ダイナミック・ケイパビリティ」とは、外部環境と既存のパラダイム(ビジネスモデル)との間のずれをチェックし、もし⼤きくずれていたら(感知)、そこに新しい機会を見出し(捕捉)、パラダイム⾃体を変化(変革)させていく外向きの能⼒です。顧客や外部との対話を通して、既存のオーディナリー・ケイパビリティを含め、もともと企業が有する固有の経営リソースを再構成・再配置・再利用し、新たな価値を創出する能力。すなわち、絶えず環境に適応するために必要な能⼒を指します。これらオーディナリー・ケイパビリティとダイナミック・ケイパビリティという2つの能力の相互作用を通して、企業は持続的競争優位を獲得することができることになります。

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日本企業がイノベーションに挑戦できない理由 -「パラダイムの不条理」と発生コスト

多くの企業が「このままではいけない」と感じながらも、大胆なイノベーションに挑戦できない原因の一つに「パラダイムの不条理」があります。従来、企業は「事業パラダイム」というビジネスモデルを創り、それを進化させることでより多くの利潤を追求します。特に日本企業は、成功体験を得ることで現状のビジネスモデルのもとにコストを削減し、利益の最大化を目指してより効率的に行動しようと努力する内向きの傾向が強いようです。

それゆえ、周りの環境に大きな変化があったとしても、パラダイムを変革することなく、既存のパラダイム内でまじめに変化に対応しようとします。しかし、これでは大きな変化に対してタイムリーに適応することは難しく、自社を取り巻く環境の変化に適応できずに失敗してしまいます。

  • 既存のパラダイム放棄により、これまでの投資が無駄になる(「埋没コスト」の発⽣)
  • 既存のパラダイムに従っていれば得られるはずの利益を失う(「機会コスト」の発⽣)
  • 既存のパラダイムに固執する⼈々(利害関係者)の説得が必要になる(「取引コスト」の発生)

そのため、変革によって発生する上記3つのコストがあまりに大きい場合、例え長期的(あるいは社会的)に見て既存のパラダイムが非効率であったとしても「現状を変えないほうが合理的である」という判断に至ってしまいます。企業による合理的な判断が、結果的には保守的な経営や組織の硬直化を招いてしまうのです。これがパラダイムの不条理です。
実際に変革を実行するには、これらのコスト以上にプラスを生み出すような変革、つまり既存の資産の再構成・再配置・再利用が必要です。この再構成・再配置するために提唱されているのが「共特化の原理」であり「オーケスレーションの原理」とも呼ばれている原理です。

ダイナミック・ケイパビリティによるイノベーション事例

ダイナミック・ケイパビリティを発揮し、イノベーションを起こした代表的な企業の一つが、富士フイルムホールディングス(株)です。同社は元々写真フィルムメーカーでしたが、デジタルカメラの普及に伴う急速な市場縮小に対応するために、多角化戦略に乗り出し、コラーゲンをめぐる写真技術を活かして化粧品業界への参入に成功しました。まさにダイナミック・ケイパビリティを存分に発揮して多角化し、生き残ったのです。
これに対して、同じ課題に直面していた米国の大手フィルムメーカーは同じ技術を有していたにも関わらず、それらを利用せず、既存の事業パラダイムのもとにオーディナリー・ケイパビリティを駆使してコスト削減を続け、倒産しました。

日本企業はダイナミック・ケイパビリティのポテンシャルが高い
  1. 企業内部の労働流動性の高さ
    日本企業は会社内部の労働流動性が非常に高く、外部環境の変化に応じて社内の人的資源を再構成・再配置・再利用しやすい。
  2. ステークホルダー経営の浸透
    "株主が儲かりさえすれば良い"という株主主権の経営の発想ではなく、社内外のステークホルダーを重視する経営、共創による価値づくりが根付いている。
講師プロフィール(掲載時点)

菊澤 研宗(きくざわ けんしゅう)氏
慶応義塾大学商学部・商学研究科教授

事業創出プログラム「Cyano Project(シアノプロジェクト)」オンライン説明会
持続可能な経営を実現されたい企業の方へ

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アミタグループは、これからの持続的な経営スタイルとして、ステークホルダーを統合する「ミッション」、サプライチェーンの持続性を高める「循環型ビジネス」、そして「ダイナミック・ケイパビリティ」の3要素から成り立つ「エコシステム経営」を提唱しています。
関係性がカギとなる循環型事業の構想、プロトタイプ製作、外部パートナーを含む組織体制の構築まで、「ミッションベースド・ダイナミック・ケイパビリティ」をベースとしたエコシステム経営の実現を徹底してご支援します。

書き手プロフィール(執筆時点)

駒井 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは 映里(こまい えり)
未来デザイングループ 共感クリエーションチーム

「VUCAの時代に求められる"エコシステム経営"と新たな価値を生み出す組織能力 "ダイナミック・ケイパビリティ"」前編

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後者は、外部環境と既存パラダイムとの間のずれをチェックし、もし大きくずれていたら、パラダイム自体を変化させていく外向きの能力。顧客や外部との対話を通して、絶えず環境に適応するために必要な能力を指します。
しかも、ダイナミック・ケイパビリティは、新しいものをゼロから創る能力ではありません。
既存のオーディナリー・ケイパビリティを含め、もともと企業が有する固有の経営リソースを再構成・再配置・再利用して、新たな価値を創出する能力です。

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日本企業がイノベーションに挑戦できない理由とは

熊野: なるほど。外部環境が大きく変化し、あらゆる業界で既存の事業やサービスの在り方が通用しなくなっている今の時代に、まさに求められている能力という訳ですね。では、多くの企業が「このままではいけない」と感じながら、大胆なイノベーションに挑戦できないのはなぜでしょうか

菊澤氏: 日本企業の場合、日本的な"成功の罠"に陥っているからです。一般に、成功の罠とは、成功後の気の緩みによって失敗することを意味しますが、日本の場合、その逆なのです。企業は「パラダイム」という事業の型を創っていきますが、成功を体験するとまじめな日本企業はさらに努力を重ね、まじめにパラダイムを精緻化し、固定化し続けます。その結果、大きな環境の変化に適応できず、まじめに失敗します。これがまじめさゆえの「パラダイムの不条理」です。

とはいえ、既存のパラダイムを放棄すると、これまでの投資が無駄になります(「埋没コスト」の発生)。また、このまま既存のパラダイムに従っていれば得られるはずの利益をも失います(「機会コスト」の発生)。さらに、既存のパラダイムに固執する人々を説得するコストも高いです。それゆえ、頭の良い人ほど広く様々なコストを忖度するので「非効率的でも変えない方が合理的」という不条理に至りやすいんですね。

しかし、もし変革や改革によって得られるメリットが、それに伴って発生する様々な取引コスト(市場あるいは組織内の取引の際、人間関係上で発生する見えないコスト。取引相手を探すコスト、成約に至るまでの交渉コスト、契約コスト、意思決定コスト等)や既存事業により今後得られる利益よりも大きいと判断できるなら、人々は社会的あるいは長期的に見て効率的で正しい方向へと改革しようとします

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熊野: おっしゃることは、事業家として非常によくわかります。創業時の第二次オイルショックで、グローバル経済のリスクを痛感しました。その後も、プラザ合意による円高ショック、バブル崩壊と、社会情勢が不安定になる度に、更なるコスト削減や業務効率化に必死で取り組み、絞った雑巾をもっと絞るような形で耐えようとする真面目な会社が次々と倒産していくのを目の当たりにしました。生き残るためには、根本的に変わらなければ、時代に合わせて変化することのできる企業でいなければと、切に感じましたね。

こういった組織の硬直化から脱出するにはどうすればよいのか?私は経験則から、企業文化性が一つの大きなカギだと思っていますが、ここからは、硬直化を打破する方法について、そもそも論からディスカッションしていきましょう。

日本企業が目指すべき方向性

菊澤氏: 最も恐ろしいのは、資源ベース論(企業の戦略行動は企業が持つ固有の経営資源に左右されるとし、企業はこの固有の経営資源を基に、多角化などの戦略を展開し競争優位を得るべきだとする理論)に基づいて、企業が固有の経営資源に基づいて事業の選択と集中を推し進めることです。というのも、環境が変化した場合、その固有の経営資源(コアコンピタンス)が逆に変化を阻害するコアリジリティ(硬直性)に変わるからです。

したがって、持続的な競争優位を得るためには、経営を取り巻く周辺環境や社会環境の変化を感知し、そこに新しい市場のヒントやチャンスがあることを捕捉し、企業内外の固有の経営資源(人・モノ・金・情報など)を柔軟に再構成・再配置・再利用して自己変革を起こしていく能力が必要となります。これが、ダイナミック・ケイパビリティです。

熊野: ダイナミック・ケイパビリティを高めていくために、企業は何が出来るのでしょう?

菊澤氏: 組織構造も重要です。これまで、日本では企業経営のお手本は、常にアメリカでした。同一職種・同一賃金や副業推進といった最近の動きはまさに、企業外部の労働市場の流動性を重視するアメリカ型経営の発想であり、労働市場で人的資源が自由に交換されれば、人的資源は効率的に配分され利用されるという労働経済学の発想です。人間がモノであればそれでもいいのですが、あいにく人間はモノではありません。

これに対して、日本では、外部労働市場での労働流動性は低いのですが、会社内部の労働流動性は比較的高いです。この特徴は、ダイナミック・ケイパビリティと非常に相性がいいと思います。なぜなら、内部労働流動性が高いと、環境が変化してもそれに適応するために、ダイナミック・ケイパビリティに基づいて社内の人的資源を再構成・再配置・再利用しやすいからです。

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一方、米国企業では同一職務・同一賃金制ですので、ひとり一人の社員の職務は明確であり、社内での職務転換などありません。社内での労働流動性は低いのです。それゆえ、環境の変化に対応するためには、多くの労働者を解雇し、必要な新しい労働者を雇用する必要があり、その調整コストは膨大なものとなります。

さらに、企業外部の労働市場の流動性を重視する社会(アメリカ型)の問題点として、賃金の高い職務や会社には多くの人々が応募し、賃金の低い職務や会社には人々はあまり応募しません。つまり、労働市場では人々は損得計算原理に従って行動します
そのような社員は、会社への非合理的なコミットメントやリスペクトが必ずしも高くないので、会社が赤字となり危機に陥ると、その会社に残り続けることは損をするので、すぐに転職しようとします。つまり、弱い組織が形成されるのです。

先ほど熊野さんが企業文化性の話をされていましたが、まさにそれが関係してきます。企業のミッションや理念、中長期の経営戦略を経営者と社員が共感して共有し、同じ方向性を向けるかどうか。そして、社員以外のステークホルダーにもそれが浸透しているならば、その会社はイノベーションに対する取引コストが少なく、非常にダイナミック・ケイパビリティを発揮しやすい企業だと思います。

株主経営とステークホルダー経営

熊野: 経営者として非常に納得、実感できるお話ですね。
あともう一つ、企業が硬直化している原因として、株主第一主義の経営があると思います。個人株主の、というのではなく、機関投資家の言いなりになってしまう。アメリカに倣いそれを"進化"と誤認しているケースも見受けられます。

菊澤氏: そうですね。コーポレートカバナンス改革として、最近、日本では社外取締役への期待が高まっていますが、元々、社外取締役は株主の意見を反映するために設けられた役割です。依頼人はあくまで株主で、経営者はその代理人という発想です。両者の利害は一致しないし、情報も非対称的です。株主が何も言わなければ、経営者は隠れてお金を無駄遣いし、株主価値を減少させるだろう(モラルハザード:道徳欠如現象)という前提があります。だから、株主価値を守るために、株主代表として多くの社外取締役を送り込み、経営者の非効率な行動を抑制しろと。守りの発想です。

これは、ダイナミック・ケイパビリティ論からすると逆の発想です。経営の本来の役割は、環境の変化に対応して既存の経営資源を組み合わせて中長期的に価値を創造し増大することであり、株主価値の減少を抑えることではありません。つまり、攻めの発想です。だから、社外よりも企業内外の状況に詳しい内部重役を強化すべきだと考えます。アメリカ企業のように半分以上が社外取締役になると、株主の意向に過度に従いすぎる結果、経営が短期志向になり、過度に保守的になってしまいます。

もちろん、日本でも民事再生法によって同じ経営者が経営を継続できますが、基本的に日本人は倒産を大きな恥と考えます。それも大きな違いです。アメリカのように、本質的に、株主が儲かりさえすればいいという株主主権の経営の発想ではなく、ステークホルダー経営が根付いている証拠だと思います。ですが、それすらも今、変わりつつある。私はそれを非常に懸念しています。

熊野: 不確実性の高い時代では、経営資源を担保するために、ますますステークホルダー経営の重要性が増してくると思います。後半は、このステークホルダー経営について、詳しくお伺いしたいと思います。

第1部 ものづくり基盤技術の現状と課題
第1章 我が国ものづくり産業が直面する課題と展望 第2節 不確実性の高まる世界の現状と競争力強化

注15 D・J・ティース『ダイナミック・ケイパビリティの企業理論』(中央経済社、2019年), p133.利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは

今日、世界はインターネットで結ばれ、どこかで変化が起こると、瞬時にその変化が広がるVUCA(ブーカ)と呼ばれる不確実な時代である。VUCAとは、Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、 Complexity(複雑性)、 Ambiguity(曖昧性・不明確さ)の略語である。

(3)価値創造の原理

なお、日本政府は、我が国の産業が目指すべき姿(コンセプト)として、人、モノ、技術、組織等が様々につながることにより新たな価値創出を図る“Connected Industries(コネクテッド・インダストリーズ)”のコンセプトを提唱し、世界に向けて発信している。ティース氏の理論に基づけば、この“Connected Industries”の意義は、多様なつながりが生み出す「共特化」の関係から、新たな価値を創出するところにあると言うことができる。

-企業における基礎研究の在り方について。

-企業が研究開発にかけられる時間は短期化しているのではないか。

-AIなどの新技術がものづくりに与える影響について。

-中小企業との連携について。

-先が読めない長期的な開発をどうやって進めたのか。

-日本の製造業における研究開発の課題は。

-世代の問題について。最近の若者や研究環境に対してどう感じるか。

-ものづくり関係者へのエール。

(4)我が国製造業の企業変革力(ダイナミック・ケイパビリティ)

図122-1 製造業のGDP構成比の変化

図122-2 平成以降の製造事業所数と1事業所当たり付加価値額の推移

図122-3 製造業、非製造業における労働生産性の推移

図122-4 製造業の実質労働生産性の時系列変化(2010年を1とした時の上昇率)

図122-5 不測の事態に対する柔軟性や俊敏性を重視するか(創業年数別)

図122-6 業種別老舗企業構成比

図122-7 職務権限の在り方について「堅固な組織」寄りであると答えた割合(企業規模別)

また、ティース氏は、ダイナミック・ケイパビリティには、資産を再構成する企業家的なリーダーシップが重要であると論じているが、オーナー企業については、経営者がリーダーシップを発揮しやすく、迅速な意思決定ができるという優位性があるという調査がある。 利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは 注19 また、図122-8にあるとおり、オーナー企業は、非オーナー企業に比べて、「不測の事態に対する柔軟性や俊敏性」をより重視していることがうかがえる。

注19 みずほ総合研究所『みずほリポート』(2008年2月13日発行) https://www.mizuho-ri.利益最大化の鍵となる取引コストの特徴とは co.jp/publication/research/pdf/report/report08-0213.pdf

図122-8 不測の事態に対する柔軟性や俊敏性を重視する割合(オーナー企業かどうか別)

図122-9 創業年数別オーナー企業の割合

図122-10 不測の事態に対する柔軟性や俊敏性重視のスタンス(縦軸)と平時の際の効率性や生産性重視のスタンス(横軸)の関係

図122-11 平時の際の効率性や生産性重視のスタンス(縦軸)と不測の事態に対する柔軟性や俊敏性重視のスタンス(横軸)の関係

<STEP1 環境の変化に素早く、適切に対応する>

<STEP2 変化を予測し先手を打つ>

その後、成長するバイオ医薬品市場の拡大を見据えて、2011年にバイオCDMO(Contract Development Manufacturing Organization;開発受託及び製造受託を行う組織)企業2社を買収し、バイオCDMOビジネスに本格参入した。バイオCDMO事業では製造プロセスの安定性や設計品質の管理が重要となるが、同社は業界トップレベルの培養技術や先進設備に加え、写真事業で培ってきた高度な生産/解析/エンジニアリング技術を保有し、それらを融合できることに強みを持っている。2019年には米バイオ医薬品大手の製造子会社も買収し、同事業において2021年に売上1,000億円達成を目指している。

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